スタジオジブリの宮崎駿監督の10年ぶりの新作アニメ映画『君たちはどう生きるか』を鑑賞してきました。(ネタバレなし)
事前情報はポスターの1枚のみという新作映画の公開手法としては異例とされる宣伝手法が逆に話題となり、公開後はSNS等で一気に新作情報が周知されることになりました。
「宣伝なし」が新しい広告宣伝の方法(既存の宣伝手法への「問い」や「アンチテーゼ」)としても注目されているこの映画、ネタバレなしで感想や思ったことを記載しています。
映画『君たちはどう生きるか』は異例の公開手法
事前の広告を一切行わないという異例の公開手法が逆に話題となり、ニュースやマスコミに取り上げられて大宣伝状態となったこの作品。
公開後の報道が加熱気味とはいえ、わかることはTwitterで配給元の東宝とスタジオジブリから配信されたポスター(下の図参照)のみというシンプルさ。
映画を見に行ったきっかけ
正直なところ、私は2023年7月14日の映画公開時の報道で初めて公開日を知りました。
「え?そうなの?ジブリの宮崎監督の新作映画公開なんだ。」
「君たちはどう生きるか」というタイトルが意味深…
「予備知識なしでネットに情報が溢れる前に見た方が新鮮かも」
「この鳥なんだろ?」
逆に興味を引き立てられ、上記のような感じで報道で知ってからすぐに見に行ったのですが、同じような人も多いのかもしれません。
出だし好調な観客動員は宮崎監督だから?ジブリだから?徹底的な情報封鎖の広告手法の勝利?
観客動員数の初速は好調のようです。
映画『君たちはどう生きるか』は14日に公開され、17日までの4日間で観客動員数が135万人、興行収入が21.4億円を突破。この記録は、宮崎作品の過去最大のヒット作、2001年に公開された『千と千尋の神隠し』の初動4日間の興行収入を上回った。
これからどこまで伸びるのか…
そして「鈴木敏夫とジブリ展【公式】」の公式ツイッターが話題に。
よくみると、ポスターに、
宮崎監督と見られる「みやぴー」さんと、スタジオジブリの鈴木社長(プロデューサー)とみられる「すすきとしお」さんのやりとりの書き込みが。
「スズキさん 宣伝して 下さい!」
「いらないと いった でしょう!」
本日公開。 pic.twitter.com/YEf5BEKrwd
— 鈴木敏夫とジブリ展【公式】 (@ts_ghibli) July 14, 2023
この著名な2人のユーモラスなやりとりがまた話題に。
2人とも大物なのに。なんだかほっこりしますね。
『君たちはどう生きるか』の感想と映画への想い
『君たちはどう生きるか』が商業的に成功するのかどうかは、私にはわかりません。
しかし、私が新作映画の公開情報を元にすぐに映画館に足を運んだのは、もともとジブリ作品が好きなことの影響が大きいです。
たぶん、日本国内、世界のアニメファンからみれば、宮崎監督の新作というだけで見にいきたいと思う層がいるはず。それもかなり分厚い層で。
だから、本作は従来の映画等の広告宣伝のあり方についての新たな観点での課題提起のきっかけになっていると言われているけれど、宮崎監督やジブリ作品への親近感や期待の大きさ、信頼があるからこそ、初動の数字は成り立っているのではないかと思う。
個人的には、宮崎監督の作品は必ずしもストーリーがわかりやすいわけではなく、どちらかというと見るタイミングや自分の置かれている環境によって感じ方が変わってくるものだと思っている。
だから、「本作もおそらく何度でも楽しめるに違いない。」そう思って見に行った。
— スタジオジブリ STUDIO GHIBLI (@JP_GHIBLI) July 19, 2023
公開から1週間が過ぎ、映画の内容や批評について、そろそろネットが騒がしくなってきた。
私が映画を見た後の正直な感想としては、「また見に行ってもいいかな。」というもの。何度でも見れる作品だと思う。
あえて言えば、一部のキャラについて、もっと声の表情が豊かだったらよかったのにと思ったけれど…(雰囲気は悪くないけどちょっとした感覚の差というか… 棒読み感が…)
映像を見ながらこれはこういうことかな、何を伝えたいのかなというメッセージを読み解くのも楽しいし、素直にアニメーションの素晴らしさに感動するのでもいいと思う。
ということで、話題の映画『君たちはどう生きるか』。
私の場合、ポスターから想像していた内容とは異なるものでしたが、タイトルから投げかけられる「問い」にどう答えるのか、が試されます。
商業的に成功するのかどうかも含め、いろいろ想像を掻き立てられる作品です。